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ツルの北帰行ルートはなかなかはっきりしない。どうしてここを通るのか何故ここを通らないのかいろいろと研究してみたい。
これからツル北帰行のルートに住んでおられる方々からいろんな情報を頂き、数年掛けてルートの解明を試みることにします。  平成20年2月18日
現在私が最初に考えていたツルの北帰行ルート

★ツルは北帰行の時 南風に乗って北へ帰るのが一番早く安全に到着することが出来る。
 しかし、2月は主に北風の吹くことが主流であり、その為マナヅルは向かい風で飛行することになり、 途中力つきて海上に不時着することを避けて出来るだけ海から離れて飛行する。多少の遠回りを してでも安全な方法を選ぶのであろう。

★ツルの中継地の朝鮮半島までは天草から長崎の上空を通り朝鮮半島に向かうのが最短のコースであるが、ここを通るのはあまりにも海の範囲が広く、風の状況では危険な海の方向に押し戻される危険性が大である。そこで、天草諸島を縦断し、雲仙を目印に 島原半島から佐賀長崎の県境を北上し、途中、壱岐対馬で休息をとりながら朝鮮海峡を渡り、中国東北部(興安嶺)やシベリアを目指すのではないか。

 以上拙い推測であるが、これからいろいろなデーターを集めて更に この意見を充実させていこうと思う。皆様のご協力を宜しくお願いし ます。



★ 昨日のツル北帰行の情報で概ねルートが分かりました。それによりますと、ツルは
  立派に海の上を恐れることなく飛んでいるようです。
  そう言えば、下に書いた気象の知識を思い出しました。  。
  とりあえず上の私の考えとは違ってきますね。


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新しい考え

★海の上では快晴で太陽が出ていれば上昇気流が発生すると言うことです。それは、季節を問わず、真夏はもちろんのこと、真冬でも、海面の気温が高い暖流の上などは上空に寒波がきていればその温度差で対流が起こり盛んに上昇気流が発生して雪雲が出来るのです。(h20、2月25日の北帰行では長崎の西海上で旋回をしているツルを確認しました。これは海上で上昇気流が発生している事を意味していると思います)

そして、緩やかな北風は北に向かうツルにとっては飛行機が風上に向かって飛び立つように、ツルの体を持ち上げるので比較的楽な飛行が出来ると考えられます。
(私は強い北風に向かって、空中で羽ばたくことなくかなりの時間静止しているトンビの姿を目撃しました。羽の角度を調整しながらこういうことが出来るのでしょう)

それから、 海の上を飛ぶ鶴は以外と早く飛んでいくとも聞いたことがあります。

陸地では、山がちな地形で上昇気流を探しながら飛ぶので旋回を繰り返すことが多くその分時間がかかります。

また、ツルは外敵である猛禽類の多い陸地を避けて海上を飛行すると言う人もいます。

以上の理由で、ツルは最短の海の上を通っていくのではないでしょうか。

素人の考えですので、ツルに関心をお持ちの方には別の考えもおありでしょうから、これからも観察を続けていきたいと思います。
出水を飛び立ったツルは鹿児島県出水市の蕨島及び笠山を超えて、一時海上に出て、長島の行人岳付近(海側を通る場合と山側を超える場合、または海上を水俣方面に向かうこともありこれが後のコースに大きく変わる)を通過(地図1)、長島海峡から天草下島を斜めに横断し(地図2)そのまま天草灘・橘湾上空を長崎(野母)半島を目指す。行人岳山側を通った場合は牛深市の上空から長崎半島の先端(権現山)付近を、海側を通った場合は、長崎半島の茂木付近に上陸するのではないかと思われる。(地図3) 更に長崎から佐世保県北へと向かい(地図4)平戸、伊万里などを経て朝鮮海峡を渡り中継地の朝鮮半島にたどり着く。ほぼ半日の行程である。
長崎県では佐世保が北帰行のメッカとなっているが確かに北帰行を見る回数は他の地点に比べ圧倒的に多い。それは、朝鮮半島に向かうツルがその途中の壱岐、対馬を海上の安全のための中継地にしているため、その飛行方向の変更の基点になるのが佐世保であることは容易に推測できる。

西九州の各地役場などに電話で問い合わせました。(20年3月14日)

★島原市 飛んでいない。佐賀鹿島も飛んでいない。

★天草市旧本渡市時々、旧牛深市、深海漁協よく飛んでいる。

★天草 六郎次山は天草では絶好のツル北帰行の観察地点。

普段の北帰行では、雲仙岳や、多良岳の東側は飛んでいないのではないかと思われます。

これからも長崎県各地で聞き取り調査をして、来年の北帰行に備えたいと思います。
地図1
地図2
地図3
地図4
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平成21年の新しい情報です


BS すばらしい大自然 グローバルファミリー ツル北帰行 極東アジア

NHK 平成21年 3月9日 午前3時10分 BS1 にて 放映

(一昨年に放送がありましたが、完全に見ることが出来ませんでした.。今回の放送の中で とても勉強になった部分があります。)

 @ ツルは50年ほどの寿命を持つ。
 A 北風の強い日は高度を上げて飛ぶ。(飛行機が離陸する時は翼の揚力の増す向かい風を利用する)
 B 雲(積雲)の中の上昇気流も利用して高度を上げる(積雲の中は乱気流がありカミナリの発生で危険なこともあるがツルは恐れない)
 


21年3月11日 長崎甑岩に来られた、30年ツルを撮しているプロのカメラマンのかたから伺った話です。
 
 @ 朝6時頃出水を飛び立った例がある
 A 飛ぶルートは殆ど風向きで決まる
 B 西風の時は西側の海岸沿いに飛ぶことが多い。(東風が強いときは、海上に流されて危険である)
 C 有明海の熊本沿いに飛ぶ例はあまりない。
 D 海の上の上昇気流の柱を飛行機の機長などにはよく知られた話である。
 
ツルの故郷は 出水から遙か北の中国東北部。 ハルビンの北方300キロメートル、興安嶺山脈の麓の広大な湿原にマナヅル、クロヅル、丹頂の繁殖地がある。
更に、そこから西にロシアとの国境付近のビギン川の周辺にはナベヅルの繁殖地が広がる。共に日本の越冬地出水からそれぞれ1700kMと2000kMの距離がある。ここを下図に示す朝鮮半島の中継基地を数ヶ月掛けて渡りの旅を飛び続ける。
ツルの長く厳しい旅(春の渡り=北帰行、秋の渡り=南寄行)平成23年1月16日作成
赤丸 
マナヅル、クロヅル、丹頂の繁殖地


青丸
ナベヅルの繁殖地
朝鮮半島のツル中継地、及び越冬地
         。
朝鮮半島には多くの北帰行の中継地や若干の越冬地も点在しています。昔は日本でも至るところにツルの越冬地があったとも言われています。現に長崎でも、ため池などのあった山間の土地にもツルが来ていたので、その頃のツルはごく一般的な鳥だったのかもしれません。
条件さえ許せばツルにとっては日本に点在していた干拓地や沼池は絶好の越冬地だったのでしょう。
今後もこのような場所を大事にしていかなければなりません。

順天(越冬)
亀尾
欧米湿地
茶山(中継)
鉄原(越冬)


韓国のツル中継地&越冬地として名前が上がっている都市名
(順次追加)

 
今後以下の情報をもとに地図を作製致します
茶山(タサン) 韓国京畿道 南楊州市※ツル北帰行時の中継地
亀尾(グミ)市、韓国 慶尚北道


以下の地名は出水のハルメモさんのブログを参考にさせていただきました。

鉄原,洛東江の欧米湿地、順天市、慶北年評湿地、金浦市沙隅洞、
紅島平野、金浦市沙隅洞、
紅島平野、鉄原(チョルウォン)平野

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まだ 未完成です